青銅器の使用は、メソポタミア、エジプト、インド、アナトリアなどでは紀元前3500年ころから紀元前3000年ころにかけて、エーゲ海から地中海やドナウ川を経てヨーロッパでは紀元前2000年を前後するころから、中国では紀元前1700年ころから始まっており、いずれも、武器、祭器、装身具として利用された。ヨーロッパの青銅器文化の大中心地はスペインやウネティチエ(チェコ)などの中央ヨーロッパであった。それに対し、日本における青銅器の使用は遅く、弥生時代初期からであり、銅剣、銅矛、銅戈、銅鐸、銅釧(どうくしろ)などとしてであり、これは鉄器使用の開始時期とほぼ同時期にあたる。したがって、日本においては、利器としての金属器は当初から鉄製のものが使用され、青銅器は当初からもっぱら祭器としての性格が強い。
なお、断片的な資料ながら、佐賀県唐津市の久里大牟田遺跡からは弥生時代の矛として鉛製のものが出土しており、日本産の鉛を使用していたとみられる。また山口県や福岡県の弥生時代遺跡からは中国からもたらされたとみられる鍍金技術をともなう遺物が出土している。日本で本格的に水銀を利用して鍍金(金めっき)・鍍銀(銀めっき)がなされるのは、古墳時代以降のことである。
ほかに金や銀、銅などの貴金属を素材とする金属器もあるが、青銅器や鉄器のような実用性は低く、その稀少性から宝器としての性格が強い。
ことにエジプトでは、金は「神々の肉」と称され、ツタンカーメンの「黄金のマスク」はじめ数多くの金製品がつくられ、そこでは冶金工場は神殿か国家に所属していた。材料となる金は、周辺砂漠地帯の金鉱で間に合わなくなると、ナイル川を第二瀑布までさかのぼったヌビア(いまのスーダン)の金山での採掘をおこなっている。また、エジプトでは銅や宝石はシナイ半島から運ばれている。
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